20110705

寝床を、仕事を、生きるすべを奪うな!わしらはここで生きてんだ! 野宿者排除とアルミ缶・古紙回収禁止条例に反対するデモin江東

 


2011.7.13(水)
11:00 東陽公園集合(予定) 
※最寄り駅 東京メトロ東西線・東陽町駅
11:30 集会、アピール
12:00 デモ(江東区役所ぐるっと一周!)



2003年、25,296人。2010年、13,124人。
厚生労働省発表の数字の上では、野宿者の数は減っています。
しかし、ご存知のとおりこれは貧困が解消され、みんなが安心して暮らせる住まいや仕事を手に入れたということを意味するものではありません。

不安定で無権利な雇用状況の拡大、薄弱な社会保障制度のさらなる切り縮め。2008年の金融危機後に相次いだ派遣切りに象徴されるように、貧困の増大が止まらない中、生活に困窮し住まいを失う人々は今もあとを絶ちません。
その一方で、この数年間、公共地では野宿者排除と管理強化が劇的に進み、小屋を建てることはおろか体を横たえて眠ることすら許されない場所が圧倒的に増えました。

では、数字から消えた仲間はどこにいったのか。
どこにいるのか。

行政や地域による排除から身を隠すように夜毎寝場所を探して転々とする仲間。
悪質なところと知りながら無権利労働を強いる飯場や生活保護費をピンハネする施設に身を寄せざるを得ない仲間。
なけなしの稼ぎでネットカフェなどに寝泊まりする仲間。
多くの仲間たちは、今もさらに過酷な状況での生活を余儀なくされています。
野宿を余儀なくされる人々は次々と生み出されているのに、野宿できる場所は次々と奪われているという現実。

そんな中、江東区立竪川河川敷公園では、家や仕事を失い野宿を余儀なくされた約60人の仲間たちがテントや小屋をたて暮らしています。
仲間たちは、2006年より5年間に渡って、江東区による工事を名目とした追い出しと対峙してきました。
当初、強引に野宿者排除を試みた区に対し、仲間たちは力強い粘りと団結によって果敢に抵抗。そして、最終的に団体交渉を勝ち取り「野宿者排除は行わない」との約束をさせるにいたりました。
しかし「排除はしない」という合意のもと、工事に協力してきた仲間たちを裏切るかのように、区は工事が本格化するや「竪川は有料のスポーツ公園としてリニューアルする」「工事完了後に戻る場所はない」などと口にし、排除圧力を強めてきたのです。
東西に2キロ以上もあるこの公園で、現在、工事は西側から徐々に仲間たちの生活に迫りつつあり、8月にも、30名近い仲間たちが暮らすエリアで着工を迎えようとしています。

そして、竪川の仲間はじめ多くの仲間たちが、生きる糧としているアルミ缶や古紙集めの仕事。これらもまた、危機を迎えています。江東区では2009年、隣 接する墨田区では2010年にそれらを資源ゴミと称し持ち去った者に罰金を課す条例を施行しました。以来、区職員に名前や顔写真を控えられたり、地域住民 から「泥棒!」とののしられたり、生きるためのギリギリの労働が差別的に貶められています。このアルミ缶・古紙回収の条例規制は全国の自治体に広がってい ます。

公共地に居をかまえること。アルミ缶・新聞集めの仕事で日々の暮らしを営むこと。
これらは、貧困、失業、そして行政の無策の中、路上にたたき出されてきた多くの仲間たちが、野垂れ死にを拒否し、生き抜くために身をもって切り拓いてきた大きな知恵であり、歴史であり、誇りであり、未来への希望です。
それを根こそぎ奪い、否定し、葬り去ろうとするものに対して、抵抗の声を挙げるデモを行います。多くの皆様のご支援、ご参加をお待ちしております。

主 催:
    竪川河川敷公園野宿者・支援者有志
    アルミ缶・古紙組合
    山谷争議団/反失実
    山谷労働者福祉会館活動委員会